始まりの悲劇

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「たす、けて」 僕は、親友に助けを求めた。が、親友は助けてくれなかった。当然の事だ。殺人鬼が、人を助けてくれるわけがないのだから。 ーー刹那。 ヒュンッ! キラッと鋭い刃を際立たせるように光ったナイフが、僕の前に突き出された。僕は、殺される……そう直感し、身構え、目を閉じた。 しかし、間一髪で僕は殺されずに済んだ。 ナイフの刃先から眩しい閃光が現れ、僕の体を包み込む。 眩しさに目を細めていると、やがて僕は見知らぬ空間に放り込まれた。
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