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僕が放り込まれた謎の空間の真ん中には、誰かがいた。その誰かは男性で、体が透けており幽霊だと分かった。
僕は神とか、幽霊とか、お化けとか、そういう非科学的なものを信じるタイプの人間だ。霊感はゼロだが、幽霊は絶対にいると思っている。
「貴方は……幽霊……なの……?」
僕は一応その男性に正体を聞いてみた。
「うん。そうだよ」
幽霊は答えた。どうやら男性は幽霊で間違いないみたいだ。幽霊を初めてお目にかかれた僕は、物珍しそうにしながら男性の姿を見つめる。男性の幽霊はその様子をぎろりと睨んでいるが、僕は気にしない。
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