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僕は純粋な好奇心から、幽霊に聞いてみた。
「なぁ。幽霊。何故僕は殺人鬼に追われてまで殺されなければならない?何か、理由があるんじゃないか?……もっとも、僕はこの世で悪事をした覚えはないけれど……」
すると幽霊は僕の問いかけに、ふふふっ……と笑ってみせた。僕が求めてるのは笑い声なんかじゃなくって、僕が殺されなければならない理由だ。さぁ、答えろ、幽霊よ。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハハッ!そんなの決まっているじゃないか!俺が人々に取り憑いて何の罪もない君を殺す理由!?簡単だよォ!俺は!生前サイコパスだった!そして!今も俺はサイコパスだ!だから俺は君を殺す!目的?そんなものない!いや、あるけどそれは漠然とした目的だ!俺は快楽を求める為に!人を殺す!残虐なやり方でな!」
幽霊は突然叫び倒した。先ほどの優しげな口調と雰囲気はなく、凄い変わりようだった。幽霊は欲望のままに叫びながら、体をぐにゃぐにゃに曲げて暴れた。
やがて、暴れだした幽霊が、残像と化し僕の視界を掠めてゆく。
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