③風呂

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寮に戻り、 自室の扉のノブが回らない事で、 成田はまだ戻っていないと分かる。 鍵を開け電気を点ける。 鞄を机の上に投げ置き、 風呂の支度をして部屋を出る。 蒼も部屋から出て来た、 『あれ、成田まだ』 「うん」 『じゃ 後から来るかな』 歩き出す蒼、オレも横に並んで歩く。 風呂場と食堂は1階にある。 風呂場の引き戸を開ける、 広い脱衣所で服を脱ぎロッカーに投げ込む、 浴場の開き戸を開ける。 大浴場に生徒が、4.5人… 今は、7時を過ぎたばかり、 部活を、している生徒にとっては、 この時間帯は、早いのか? 遅いのか? 「なー 入ってるヤツ少ないけど、この時間帯って、部活してるヤツらには早いの?」 『滝は、いつも何時に入るの?』 「オレは、何もしてないから、帰ったら すぐに入るから、もっと少ない」 えーって驚き笑う蒼。 そのケラケラ笑う顔が…オレは好きだ。 『飯を先に食べて入ると、わりかし混んでるよ、 10時過ぎが1番混んでるんじゃないかな』 「そっか、 部活で腹減るもんなー 皆、先に食っちゃうのか」 じゃ 成田がいつも入ってる時間帯は、 結構、混んでいるんだなーと解る。
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