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パチンコ屋の騒音ともいえる音の嵐から一歩外に出る、クーラーが効いた室内から出た反動は大きく1分もすれば肌がべたついてくるクソアチー夏。
ため息と一緒に札が逃げていった財布を眺めてまた、ため息が漏れる
「あー…金ねぇわ」
どーすんだこれ、あーもー当ても無く彷徨い道もろくに見ていない男は知らぬ間に薄暗い路地裏へ
影がさす視界にやっと辺りを見回した
客のいないカフェの向こうにオレンジのライトが光る店、こんな所に店とかあったか?
小窓から店内が少しだけ覗け、壁に色々な形をした時計が並んでいたのが見えた
時計屋?
男はゴソゴソとポケットを漁り一つの懐中時計を取り出す
これ、売れんじゃね?
金が作れると思うと迷わず店の扉を開け開けた
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