stage①

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ギルドの受付係は朝イチなので混雑してる。依頼の掲示板は後回しにして、先に列に並んだ。 「おはよう。見かけない顔ね。お名前は?」 「ユウコです。ギルドカードがないので作りたいのですが。」 「かしこまりました。こちらへどうぞ。私は案内人のアリエルと申します。」 奥のドアを示して、別室へ案内された。 「測定器に両手を軽く置いてください。」 インチキ占いの水晶みたいだ。ほんのり温かい。 暫くすると、中央に光る7色の珠が現れると、マーブル模様みたいに混ざり合い、指環そっくりの珠に変化した。 「まぁっ!!」 受付嬢のアリエルが感嘆の声を上げた。何かあるん?異世界から来たってバレたんやろか。 隣のシエロがチッと舌打ちをした。 「ちょ、シエロ。行儀悪いで?」 「ふんっ。忘れてたんだよ。」 ??? 「何を?」 「後でわかる。」 シエロは黙り込んだまま目を閉じた。 測定器の結果をギルドカードに転写させることで、不正を防ぐらしい。 「さぁ出来たわ。」 受付嬢のアリエルが手渡してくれた。 ……………ギルドカード…………… 名前:ユウコ(人族) 職業:冒険者(レベル3) ランク:F フレンド:2 職種:女忍者(初級) 武器:手裏剣(レベル2) 装備:天龍の指環、天馬のブーツ 銀翼のピアス 属性:水、光、闇、星 パートナー:あり 使い魔:なし ……………………………………………………
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