stage⑦

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フェイドアウトするよう光が消えてゆく。 イズミを見たら、額にあるビンディが変化してた。額用のベルトのまん中に、ルビーの宝石輝く装飾品となっててん。 久しぶりの笑顔は、素に戻ったイズミで、ほんわかした空気になったわ。 「有羽子ありがとう。でも私、颯真がいなきゃダメなの。」 「そんなんムリやで。なぁ和泉。この気配わかる?」 「うわぁ~、睡蓮?」 「睡蓮だけちゃうで。この複数の気配は。」 「自ら撒いた種だし自業自得、ね。」 「まぁな?きっと周囲は尸使いとして制御不能になったってコトにしよるわ。」 「よくわかるわね?」 「和泉のデータが改ざんされててん。ギルドには表向きのデータしかあらへん。だからこそ確信したけどな?」 「ふふっ。私の完敗だわ。」 「颯真と一颯に謝りや?」 「ココから出たら密月らしいわ。もう居ないんじゃない?」 振り返ると、しかめっ面のシエロしかいなかった。 やがて、 「イズミッ!」 皆が口々に名前を呼びながら抱きついた。 「和泉。」 パチン。 睡蓮が弱ぁい平手打ちをした。あんなヨワヨワパンチないわ。甘やかすのがイズミのためにならへんって気付かへんの? 涙を流しながら、イズミをギュッとしてる睡蓮に近付いていく。 「睡蓮どきや?」 首を傾げながらも離れたスキに、 バッチーン!! 麻衣子と同じ威力のビンタをかましたった。 ドサッ!! 勢いに圧されて、地面に倒れた。 「い、いったぁ~。ユウコ手加減してよぉ。」 腕を優しく引きながら、 「イズミが甘やかされてるのが教育上悪影響なんかと思て。周りが気ぃ遣いすぎやわ。」 「ふふっ。いい度胸してるわ。私を殴るなんて。」 「何アホなこと言うてんの?蚊が止まってたくらいの力やん。」 「蚊ぁ?蜂以上の殺生力よマジで。」 私たちはお互い顔を見合わせて笑いこけた。
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