stage①

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泊まる部屋はイズミと相部屋だった。 お風呂上がりに冷えたお水をゴキュゴキュ飲んでいた。これはオバチャンじゃなくてオッサンやわ。 「イズミはみんなと友達なん?」 「うん。幼なじみよ。依頼受注してくれる人がいないと、私やロビンが手伝うの。武器や防具を譲ってくれるお礼にね。」 「ふーん。私、まだわからないこと多くて。」 「見た目はキレイで近寄りがたいのに、オバチャンみたいよね?」 正解っ☆オバチャンやからな。 「どう応えたらいいん?」 クスクス笑い出すイズミに、年の差をひしひし感じる中身は45の私。 「明日も頑張らなアカンし、もう寝よか。」 「ふふっ、そうね。ギルドカードのチェックしなきゃね。」 イズミに言われて、自分のギルドカードを確認すると、メールボックスにNEW!が点滅してた。 【有羽子へ。依頼完了したら、ギルドの部屋に戻って来い。待ってるから頑張れよ。】 【シエロへ。ありがとう。泊まりだと知らずに驚いてしもた。おやすみなさい。また明日ね。】 ギルドカードというより高性能なスマホやな、これは。要は身分証明書とパスポートとクレジットカードとネットがひとつになってるやん。誰が作ったんやろ。尊敬するわホンマ。 「ユウコ大丈夫?」 ジッと手元のギルドカードを見ていたからか、声をかけてくれたイズミに笑ってみせた。 「大丈夫やで、ありがとうイズミ。」 「ねぇ、ユウコのランクは?私はEランクよ。早く使い魔召喚して、モンスターバトルしたいの。」 「イズミはEってスゴいやん。私はFやで。使い魔おるけど。」 「ええっ!?使い魔いるの?どうやって契約出来たの?」 「使い魔によるみたい。」 「ユウコの使い魔って?紹介してくれる?」 うーん。あんま見せつけたりするん好きちゃうねん。 「シャイなコやから、今は出て来いへんわ。ごめんな。」 「残念。もう寝るね。おやすみ。」 「おやすみ。」 慣れない仕事で疲れたんかな?警戒もせず眠ってしまった。 「ふふっ、甘いわよ。ギルドカード見せて貰うわね。」 イズミが黒い笑顔で、私のベッドに近付いた。 バチッ!!!! 床にうずくまるイズミに重低音が響いた。 「ユウコに仇為す者は赦さぬ。」 防御の結界を張っているのはラゴスクス。シエロは彼が主であるユウコを守護するのを察して、別行動を許したのだ。
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