stage①

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翌朝、ベッドではなく、なぜか床で倒れ唸ってるイズミを揺り起こした。 「早よ起きや。遅刻するで?」 「ううっ。」 「ちょ、待って。熱あるやん。誰か呼んで来るから、大人しく寝ときや。」 階段を降りてダイニングに行った。 「イズミ、熱あるで。様子みたってくれへん?」 「ええっ!?」 みんなが顔を見合わせた。 「あの健康優良児のイズミが?」 「雨降るかもしれん。」 「またサボりかよ。」 「ほんまやから、早よ行ったって。床で寝とってん。」 強い口調で言うと、カイル姉が漸く階段を上がって行った。 4人で工房に入ると、いかにも頑固一徹な同世代の男性がいた。あっ、間違えた。同世代ちゃうわ。40~50才くらいの職人が、昨日磨いた原料を使って、変幻自在に武器を製作していた。 「カイルは剣の荒削り、ロビンは防具用の板状を頼む。トーリは細かい原料磨き。君は初顔か。洗濯を… 職人は言いかけた言葉を飲み込み、私の左肩を凝視していた。きっとラゴスクスをロックオンしてる。 「え、あの。見えてはる?」 「バッチリとな。君の名前は?」 「ユウコです。」 「右手の中指にはパートナーの証か。何者だ。」 見た目は20才中身は45才のオバチャンやけど他に言いようがないし。 「ギルドカードを見せてくれんか?依頼者としてな。」 確かに一理ある。 「先に職人さんの名前は教えてくれへんの?」 職人さんは目をカッと見開いてから、お腹を抱えて笑い出した。 「っあははははっ!儂を知らずに依頼を受けたんか。」 ごめんやで。何せ異世界生活4日目やから。
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