stage②

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ちょ、笑い事ちゃうで?こっちは真剣に訊いてるんやけど? 「っははははは!ああ~笑わせて貰ったわ。今まで使ったことないの?」 「うん。パートナーがバリバリやし。」 「有羽子。今日はここまで。話したいことがあるから、パートナーを喚んでくれる?」 「えっ?」 「んもう。指輪に願えば来るわよ。ったく。」 この展開って、シエロが怒られちゃう?ごめん。 【シエロ。】 「遅い。」 ええええええぇぇぇぇぇっつ!? 私を背中から抱き寄せながら、シエロは不機嫌さん。 「相変わらず無愛想だな、天龍。」 ギャー!!!! 颯真の背後から登場したのは、見目麗しい美女やった。言いにくいんやけど、背後霊に見えたやん。サブイボ立ったわホンマ。 「初めまして。颯真のパートナー、風龍の一颯(イチハ)よ。」 艶やかな微笑みはオンナの私でさえヤバいって。 颯真の家で夕食中。市場で食料を調達してから、ダイニングで広げてる。けどな? 「颯真が男性とは思わんかったわ。」 唐揚げを美味しそうに頬張りながら、 「普段は女性で通してる。密偵故の習性だ。」 「ふうん。一颯が女性やから不自然にならへんのやな。」 「一体化すると疲れるんだが、有羽子が真剣だったから、僕だと加減出来なくてさ。」 うーん。慣れない。颯真が“僕”。 唐揚げの他に揚げ物や串焼きがみるみる消えていく。掃除機みたいな食欲やな。 「もしかしたらやけど、颯真って同じ?」 「ああ。僕もアッチの人間だ。だけど、タイムラグがあると思う。」 タイムラグ。要するに私たちは、ほぼ同年月日に日本から来たけど、来た時間が違うってこと。 颯真は約2年前に来て、私はまだ10日未満に来たばかり。可笑しいやんな?
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