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stage②

まるでミュージカル俳優チックなポーズを保つカケルに呆れながら、アリエルがギルドカードを渡してくれた。

……………ギルドカード……………

名前：ユウコ（人族）
職業：冒険者（レベル１２）
ランク：Ｃ
フレンド：９
職種：女忍者（中級）
武器：手裏剣（レベルMAX）
装備：天龍の指環、天馬のブーツ
銀翼の小刀、銀翼のピアス
属性：水、光、闇、星
パートナー：あり
使い魔：あり

……………………………………………………

スゴいやんっ。手裏剣がレベルMAXて。クエストもクリアしてるから、報酬もタッチして貰わなあかん。忙しいなホンマ。

［クエスト］
①フレンドを１０人作ろう。
②パーティーに加入しよう。
③イベントに３回参加しよう。
④モンスターを７５体やっつけよう。
⑤武器と防具を進化させよう。
⑥レベル１５になろう。
⑦依頼を５回完了させよう。
⑧水中花の湖で聖杯を手に入れよう。

これ、エンドレスなんちゃう？ログオフしたくなるやん。

アリエルが真顔で訊いた。

「ねぇユウコ。９階のレアボス“たち”ってことは、１体じゃないのよね？」

「お色気ビキニが１体、イケメンズが３体やけど？」

「変幻してたの？１度に４体？そんな複数聞いたことないし、普通じゃないわ。」

やっとポーズを止めて、思案顔になるカケル。

「変幻するモンスターは中級以上だ。初級クエストでは有り得ない。ユウコだから対処できたものの、初心者には厳しいな。
たまたま複数のレアボスが重なっただけですか？」

最後の問いかけはシエロを見てた。

「ユウコが“持ってる”からな。」

あっさりした回答に首を傾げる私。

「持ってる？何を？」

「初めてではないだろう？確率が低い出来事に遭遇する。身に覚えはないか？」

現に今、異世界に来てるんやけど？

言葉に出来ないので瞳に力を込めると、シエロは目を細めて鈍い光を放った。