夢の中だと

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夢の中だと

何処にいたらいいのか。 何をしていたらいいのか。 何をする事も出来ず、ただ1秒づつ時が過ぎるのをじっと耐えているだけの2日間だった。 食事も摂らず、頭が痛いと寝込むユカを啓介はとても心配し、仕事もいつもより早く帰ってくる。 同じ空間にいる事で余計にユカの具合が悪くなる事を啓介はまだ知らない。 限られた時間を見計らって啓介のケータイを見るようになった3回目。 「アキコ」とのやりとりを見つけた。 心拍数が上がるのを抑え履歴を遡る。 思い出しただけで全身の血管が逆流する。 そこには写真付きで 『1歳になりました』 の文字が並んでいた。 その後 『おめでとう。今月の養育費に誕生日プレゼント代も足しておくね。』 の啓介の文字。 そこまで読んで啓介がバスルームを出る音が聞こえたので、慌ててベッドに潜り込んだ。
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