運命――

13/15
前へ
/205ページ
次へ
「なんで?」 真っ直ぐ見下ろすとフイっと顔を背けられた。 ……照れ屋モードか? 「あの、ね、私……即死だったの」 即死のワードにピクっと条件反射で眉が反応した。 「詳しく」 再び低い声に今度は怯えた表情になった。 「あ、いや、そのぉ……」 レーナは死んだ……いや、殺された時の事をオドオドと話し始めた。 「おけ、そのトラックの奴を殺ってくる」 ログアウトできない?そんなん知るか。 俺のレーナを苦しめた奴はどいつだろうと許さない。 反対方向に踏み出す俺。怒りは有頂天。 「やってくるって何!?だから話したくなかったのに……!」 慌ててレーナは腕を抱えるように縋ってきた。 柔らかい感覚に足も止まる。 行かせまいと必死に縋ってるから無理に振り払えずその場でフリーズした。 ……ついでに俺の理性も頑張っていた。
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加