ゲームスタート――

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「で、レーナは何にしたの?」 チュートリアル地点に向かっている途中、幸に話しかけられた。 何と言うとやっぱり職の事。 「私はいつも通り最初は妖術師」 妖術師は中、遠距離から魔法で敵を殲滅や足止めする職。 足止めの方が需要があるから支援職として見られる。 「ん、やっぱりか」 「そう言う幸は?やっぱり暗殺者?」 『殺す』と言うより敵の行動を制限する状態異常を得意とする職。 姿を消して敵陣へ潜伏し敵を内側から崩す奇襲型の戦闘職。 「いや?今回は戦士」 「え……珍しい」 戦士は最前線の前衛に立って敵と直接戦う近接職。 体力の管理や回避、攻めるタイミングが最も難しいから、いわゆる上級者向けってやつ。 味方の強さにも左右されやすいから『自軍の戦士が少なければやるけど率先してやろうとは思わない』って言ってた覚えがある。 お互いが死ぬ数日前も一緒に遊んでて、幸は『敵を崩して突入の機会を作れるから』と好んで暗殺者をして、私は先に敵を足止めして潜入しやすく支援する立ち回りをしていた。 戦争の勝ち負けに関係なく支援と妨害を一緒にするってのは純粋に楽しいと思ってたんだけど…… 「あ、今回はアタッカーしないよ?」 「ん?片手するの?」 「そ、純片」 「え……石が降るかも」 「どーゆー意味かな?ん?」 「いたたたた!なんでもありませーん!」 大きな手にアイアンクローされた…… 戦士には3種類ある。 斧や大剣で敵を斬り伏せて大ダメージを与えるアタッカー。 片手剣と盾を持って最前衛で味方を守り、気絶させたり敵を退けるディフェンダー。 ショートカット機能を使って装備を持ち替えてアタッカーとディフェンダーを兼ねるハイブリッド。 ディフェンダーは支援や暗殺者の崩し具合を見て攻撃の起点となる重要な立ち位置で、幸はハイブリッドがかなり上手い。 まぁ全体的に苦手がない人なんだけど…… で、片手はディフェンダーの事で、純片はハイブリッドしないって事。 ディフェンダーだと敵を倒せないから他人任せになってしまう。 幸は他人任せにするの嫌いな人なんだけどなぁ…… 「まぁレベルが上がったらハイブリになるけど」 スキルポイントが足りないだけでした。
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