第1章

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『皆が輝けるように』という先代の校長の意思により、この学校は皆星学園と名付けられた。 入学選考の方法も多種多様で、物理オリンピック日本代表とかいう知の旗手や、自閉症だが書家として活動している青年、モデル業に就いている女の子、片足を無くしながらパラリンピックを狙えるまでになった水泳選手、さらには戦時中学校にいけなかった老人まで、本当に様々な人間がいる。 ほら、今も外で現代文の学年トップが森鴎外の舞姫を暗唱できる時間、松葉杖の画家志望者が松葉杖だけで立っていられる時間を競っている。多様な人間がいるからこそ、異種格闘技の不平等なきルールを考えるのがみんな上手いのだ。
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