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「僕も頼んだんですけど、店主さんは『うちのどんぶりは最小でこの量だ!』って聞き入れてくれなくて……。残せば『飯残すなんてぜいたくで罰当たりなやつだ』って怒られてしまうんです。無理に食べても気分が悪くなるし……せっかくおいしいのに」
「子供サイズなどはないの?」
「小学生までなんです。僕はもう中学生だから、大人と同じサイズでなければならないんですよ。せめて半分……いや、もう半分なら八分目でちょうどいいんですけど……」
残念そうにため息をつく澄真。
「なので、今日はルキアさんだけ召し上がってください。一人一オーダー制というわけではないので」
ルキアは数回瞬きをした後、相変わらずのポーカーフェイスでうなずくと、澄真についてその店へ向かった。
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