第2章 草食なオレ

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「新城さん、Rの滝沢さんから連絡ありました。 メッセ、賜ってます。 それから、京都料亭の‘葵’さんから粗品届いてます。 あと、えーっと……」 Rのおっぱい爆弾からの伝言を渡し まだ何かを検索中の岡田さんは、あ、コレコレ、と呟きながら 「新城さん、資料取り寄せたんですか?」 オレの机の上にペーパーの束を乗せた。 「さっき、ファックスされてきました」 「いや、なにも……?」 覗いたトップには 流れるような文字の走り書き。 見覚えがあるもなにも さっきの名刺の裏に書かれたモノと瓜二つ。 ‘まずは参考までにご覧ください K’ 何を見ろってんだ。 何を。 繊細なデザインをする割には 行動はがさつで不躾、そして多重。 ペラペラと捲っていくと なにやら、ヨクナイ雰囲気。 「……な、」 おい 待てよ なんだ、コレ。 「新城さん?どうか、されましたか??」 ハッ、と我に返った途端。 オレは人生初のしくじりを見せる。
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