第2章 草食なオレ

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フィ、と逸らされた結び付きに 妙な違和感を覚えた。 チューブを抱えて 荷物を纏め、三木部長の元へと向かう遠野さん。 外出するのか。 ……あ、‘凄いじゃない!遠野さんっ!’の真相 聞き逃したか…… また、握り締めたペーパーに 今度は悵恨(チョウコン)の念を籠める。 いや、そんな場合じゃない。 さて、どーすっか。 オレは席につき、一旦心を鎮める為に 目を閉じた。 普通に考えて 雨宮さんが疑わしいが 彼女の先輩であると、木本さんを紹介されて こんな早い時点で、うまい具合にリーク情報を開けっ広げにするだろうか。 細部に渡るまで、ベイエリアの商業区で オレ達がしようとしている事を そっくりそのまま模してやがる。 しかも、これ。 遠野さんの斬新なアイデアも丸々そのまま。 不愉快極まりないペーパーを最後まで捲って気付いた。 ‘斬り込んだデザインでしょ?うちのホープよ’ ホープ、ねぇ。 ホープか。 あー、また面倒な事に巻き込まれたもんだ。
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