第2章 草食なオレ

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居心地の悪い電話だ。 通話を終えた後も耳許に掛かった吐息が 音だけの筈なのに、まだ、イタズラをしているようで オレは 指を耳の中に突っ込んだ。 突っ込むなら 遠野さんに突っ込みたい…… 遠野さんに感じた違和感を払いたい。 そして 今のところ、相手の出方を待つしかないのか、という 悔しさが残る。 とにかくだ、まず、この 大それたリークを部長に伝えよう。 オレは大っぴらに情報を流す事にした。 誰だか分からない中で探りを入れるのが 馬鹿馬鹿しく思えたからだ。 「三木部長」 紙の束を掴んで立ち上がり オレは三木部長と、遠野さんの元へ歩いた。
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