第9章 オレの素性②

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熱いと言われて さらに体内の温度を上げる二人。 これ以上進めない場所で 激しさと、優しさを交えながら お互いの欲の深さを知る。 情報の融合が為されるその場所は 広くもあり、狭くもあり、彼女の感覚で大きく変化する。 気持ちヨスギテ マジでイカれる。 「……くっ」 我慢する、なんて 我慢してまでも、もっと滑っていたい。 遠野さんの身体を起こして向かい合い 当初の予定通り、甚だしいほど密着する。 ドクドクと弾む鼓動は 耳に心地よく、暫く聞いていてもそれが落ち着く事は無かった。 動き出したのは遠野さんの方。 イイところに合わせて腰を浮かし、沈めてはギリギリまで抜く。 このまま翻弄され続けたい。 「遠野さん」 「……ンッ」 抱き締めて囁いたのはありきたりの…… 「……愛してる」 だけど感じる。 オレに応えるキミのナカ。 「すげ……」 もう少しだけ、意地悪させて 厭らしい音がたくさん響いた部屋は この後もまだ続くその嬌宴に 暫くの間、艶(ツヤ)やかに婀娜めいた。
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