第11章

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エエエエー と、叫んだ遠野さん。 「マリオカートなら許す」 「……」 繋いだ手をギュ、と握って 「とりあえず卓球、行こうか」 「ロデオ……」 「だぁめ、衝撃系はお預けデスから」 口を尖らす遠野さんを引っ張って 「可愛いけどダメ、ホラ、これは? リベンジできるかもよ?」 宥めながら歩いて回る。 だけど、遠野さんはどこまでもメラメラガールで どうしても何にでもオレに勝負を挑んでくる。 ヤバいでしょ。 煽られ過ぎて いつまでもつか分かんない。 だから ガッついて そこかしこで触れて 「ね、遠野さん…… もう、我慢出来そうにないんだけど」 「……ァ」 オレのキャラが投げたパイ?が前を走る 遠野さんのキャラに命中して 彼女の走りが遅くなってる間に首位逆転。 「よしっ」 「狡いっ!」 1位でゴールして隣を見ると 悔しそうな顔の遠野さんにまた萌えた。 「遠野さん?」 「……意地悪だ」 プイッと顔を逸らした遠野さん。 「ごめんごめん、遠野さんもよく頑張ったよ」 「悔しい」 だから いつになく優しくしようかな。 3時のおやつを食べずに帰ってきて それ以上に甘いモノを啜る。 「ん、っ」 「遠野さん、もっと声出して」 明るい部屋で着の身着のまま縺(モツ)れ合う。 「アァっ」 下着の意味を成さない布を片足だけ抜き去り 大きく割り裂いて舌で掬う。 おやつなんて比にならないくらい 甘くて、熱い。
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