第14章 幸せ過ぎて……

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「ダメじゃん」 「ほんと、ですね」 「ダメダメ」 「だって、新城さんが!」 「あー、人の所為にするんだ」 「だって、これ!」 「これって?なに?」 遠野さんのお尻の下に オレの熱の塊。 「途中でオレに跨がったりするからでしょ?」 「もぅ!」 「しょうがないだろ?」 わざとそれを揺すり擦り付けた。 「正常な証拠」 乱れた髪を整えながら 形のいい頭に掌を添える。 「伯父さんも言ってたでしょ、たくさん愛してやって、って。 これ、オレの愛の塊」 抱き寄せて、圧迫しすぎないように 抱き締めて。 「……愛しくて、堪んね……」 首筋に埋めたそこで 痕をつける。 「……2日、連絡しとくよ」 凭れかかる遠野さんを離したくはないけど 「はい」 やっぱり最後はこうなるんだな。 「……う゛っ」 ガバッ、と離れて パタパタと駆けていくその先は 遠野さんの今一番の大親友が待つ、その個室。 大変なんだな、ほんと。 「ムードもあったもんじゃないな」 和やかに、自然に笑う。 オレはスマホをとり出し 堺のアドレスをタップした。 遠野さんの願いを叶える為に。
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