おわり

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粘りつくような音がたくさん重なり 湿度は増す。 ありふれた交わりは出来ない。 かといって死に至らしめるような事も出来ない。 なら、体力と精力の果てまで 付き合うよ。 「ほら、どこ? どこが、死ぬほどキモチイイか、教えてよ、悠」 ボルテージの上昇は 興奮も快感も、官能も血圧も全てを何倍にも膨らませる。 倒れるように乱暴に組み敷いて 立てられる所まで腰を上げ ほぼ垂直に、悠に挿いり、支配を見せる。 今までのようには、ならないよ? 例えお前が肉食でも それは、自由があってこそ。 もう、既に蜘蛛の糸よりもっと凄いモンに 絡められてんだから。 されど蝶々? いや、違う 所詮、蝶…… ただの、蝶だ。 新しい夜明けとともに また、新しい宴が始まる。 これからもお前にどっぷり浸かろうじゃないの。 【終】
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