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「じゃあ聞きたいことがいくつかあるんだけど。まず、君は学校に来ない日は何をしているの?」
「特に何も。趣味とかもないし…寝てたりですかね」
「ふうん。じゃあ今回この合宿に行くときに両親に結構驚かれたんじゃない?」
「俺、両親いないですから」
「え?」
佐倉先生は驚く。
「中学生のときからずっと一人で暮らしているんです」
「一人で暮らしてるって…。生活費とかどうしてるの?」
「それは…ええと、お、親の保険金がまだ残ってるんですよ」
「じゃあ両親は事故とかで亡くなったということ?」
「まあ、そんなとこです」
と、式は若干しどろもどろになりながら語った。
「……」
佐倉先生は、少し怪しんでいるようだ。
(まずいな…、誤魔化せてないかも)
と、式は冷や汗をかいた。
「なるほどね。君には何か事情があるみたいね」
何がなるほどなのかよくわからなかったが、とりあえずは誤魔化せたようだ。
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