二章

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「お、会長。もう着いていたんですか」 「というか用事ってなんだったんですか?」 沖田が訪ねる。 「実はな、この合宿を行うための費用を稼いでいたんだよ。さすがにミステリー研究会の部費だけではこの人数の宿泊代を払うのは厳しかったから、早めにここにきて少しお手伝いをしていたんだよ。手伝いをすればその分サービスしてくれるっていってたからさ。いやー疲れた」 神藤は肩を回しながら言った。 「同好会だとあんまり部費は出ませんからね」 「というか、きついんだったら合宿やらなけりゃよかったんじゃ…」 「何を言う。こういういわくつきの旅館で合宿をやってこそのミス研だろうが」 神藤はわかってないな~、と言いたそうな表情で沖田を見る。 「それだったら私に相談してくれればいいのに…」 佐倉先生が心配そうに言った。 「いや、先生のお手を煩わせるほどではないですよ。とりあえず一泊二日分は大丈夫なようになりましたし」 「まあ神藤くんがそう言うのなら、私はもう何もいわないけど…」 「そんなことよりみんなも長旅で疲れただろう?中に入って荷物を置いてきなよ」 神藤はそういって、旅館の中に入るように促した。 「そうね。神藤くんの言うとおり、中に入りましょう」 吉野も荷物をもって中に入っていった。 吉野に続き、みんなも中に入っていった。
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