二章

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中に入った式は、建物全体を見渡してみた。 外の見た目に反さず、木造建築となっている。蛍光灯や電球が一つもなく代わりに灯篭が明かりとなっていて薄暗いが、風流がある。 「ようこそいらっしゃいました」 式たちを、女性が出迎える。この旅館の女将だろうか。 「あ、女将さん。彼らが僕の連れです。で、こちらが顧問の先生です」 「佐倉と申します。この度はお世話になります」 神藤に紹介され、佐倉先生は会釈をする。 「これはご丁寧に。私は女将の里中智子と申します」 女将の里中も自己紹介をする。 見た目は40代ぐらいにみえるが、実年齢はもう少し上かもしれない。 「お疲れでしょう。お部屋へご案内致します」 そう言われ、式たちは部屋へ案内された。
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