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銀色の太陽に焼けたビーチ。そよぐ風に穏やかな波。
ーーそこには原因と結果がある。人類はそれをエネルギー保存の法則で説明するーー
シマフク商事本社総務部長の福田竜一は、エアコンの効いた室内で太平洋をぼんやりと見つめながら、いつもの思索にふけっていた。
虹色に輝く海。
ーーそれは神が作り出した傑作ではなく、光の屈折で説明される。西欧文明の発展によって人は自由を得、神は死んだと言われて久しい。
とりわけ自然科学は神の不在をもっともらしく説明する。だが自然科学は、宇宙の始まりの前に何が存在していたのかを解明してはいない。
我々の宇宙は膨大なエネルギーに始まり、物理的連続があると考えるだけで、神の不存在を証明してはいないのだーー
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