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扉を閉めて口を開く。
「あんた今頃起きてきてなに寝ぼけたこといってんのよっ、て酒くさっ! また飲んできたの?」
「違うよ、飲んだの昨日」
「知ってるよ! ちょっとは司祭様を見習いなさいよ。さっきだってレギオンを一体鎮めたっていうのにあんたはぐーすか夢の中って訳。服もこんなに乱れてもー」
「違うよ、私も悪魔と戦ってたんだよ」
「はいはいこの期に及んで罪を重ねないの。教会で嘘をつくなんて」
「睡魔と戦ってたんだよ」
「なるほどって馬鹿。そんなことばっか言ってると神罰がくだるよっ」
「神様日曜は寝てるよ」
「うっさいわ!」
この教会ではよくみるやり取りだったし、お互いに自分の主張が通じるとは思っていない。そんな段階はとうの昔に過ぎ去っていて、今では「またか」という一点のみが共通認識であった。
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