サークル用

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教会に入ると、中央にはこれまた立派な扉があり礼拝堂へと続いている。扉の上には悪魔の彫像が埋め込まれ、人を見下ろし襲おうとしているようにもここから逃げ出そうとしているようにも見える。この辺が教会の鐘に妙ないわくを付ける原因なのだが、あまり気持ちのいい趣味とは言えないだろう。

礼拝堂には人が集まっていた。

普段から訪れる人は多い。毎週定例のミサが行われる日曜日ともなれば、老若男女を問わずより多くの子羊達が救いを求めて集まってくる。

毎日行われる早朝のミサより時間が遅いということもあるのだが、それとは別に、このミサには時間を割いても集まる特別な理由があった。

部屋の奥では司祭様が神への祈りを捧げ、両脇にはシスター達が粛々と立ち並ぶ。参拝者はみな一様に頭を垂れて司祭の言葉に耳を傾けていた。