【募る想いが、重なる想いに………】

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大丈夫? 私………涎、垂れてないよね? 私は周りに気付かれないように口元を袖で拭き取った。 『思ってたより、テンション上がるな。』 そこに笑顔でビニールハウスに入ってきた史岳。 半ば強引に連れてきた為、心配だったが喜んでくれて良かった。 史岳の登場にイチゴの誘惑も和らぐ。 よし、ここから楽しい思い出を……… 『では、よりイチゴ狩りを楽しんで貰う為に年代別のイチゴ狩り大会をしたいと思います。 えぇぇ………っと、なので20代、30代、40代別に分かれて下さい。 家族連れの方は一緒で構いません。 』 そう思った矢先、進行役に脆くも私の計画は潰されてしまった。 私は26歳。 史岳は30歳。 班が分かれてしまうのだ。 がっくりと肩を落とす私を余所に史岳は手を振って30代の班へ向かって行ってしまった。 私の気も知らないで………。 深い溜め息を吐き出して、私は仕方なく20代の班へ向かう。 そこで、更に最悪な展開に………。 マジかよ………。
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