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穏やかな横顔に、少し心がザラついた。
どうして俊は他の男子みたいに、
私のことでドギマギしてくれないんだろう。
まぁ、他の男子にだってさせようとしてなってる訳じゃないけど…
いつからかなぁ…
こんなになっちゃったのは…
はぁ…
「どうかした?」
心配そうに顔を覗き込まれる。
その顔がかわいいだなんて
絶対言ってやらない。
「何が?」
「いや、ため息。」
「私だってため息つくことくらいあるわよ。
俊が子供扱いしますけど、
私だって立派に
もう女子高生なんですからねー」
由香里は舌をべーっと出した。
「別に子供扱いなんてしてないけど。」
俊一は少しおろおろした。
「はいはい、そういうところなんですー」
俊一は?みたいな顔をしていた。
由香里は、そのトボけた顔を見て大きな声で笑った。
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