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テスト週間には部活動は禁止のはず。
しかしその女生徒はたった1人、競泳用水着でプールに居た。
「おおっ! 白鳥さんっ!」
それまで机で溶け落ちそうだった浜野が、瞬間移動のような動きで窓にしがみついた。
「おまえ、ホント白鳥さんの事好きだな」
「うん。だぁぁぁいスキ。なぁんで同じクラスにならなかったんだろー。1組の奴らが羨ましいぜ」
「教師も浜野の白鳥さんへの変態的な気持ちに気付いて彼女を守ろうとしたんじゃないか?」
「人の恋心をヘンタイ呼ばわりすんな」
窓のすぐ横で激しくアブラゼミが鳴いている。
ジリジリと焦がすような暑さの中、浜野の想い人、白鳥がまたプールで泳ぎ出す。
浜野と鈴木は窓に頬杖をつき、魚のように泳ぐ白鳥をしばらく眺めた。
「……ああー綺麗だなぁ。白鳥すぁん」
「確かにスタイル良いな」
鼻の下をでろんと伸ばし、先程とは別の意味で浜野はでろでろになっている。
「あれ、イイよな。
泳いだ後に尻の横ん所に指入れて、水着のライン直すやつ」
「あー。あれいいよな」
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