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「は?」
浜野と鈴木がそちらを振り返ると、両手で口元を覆う村部が立っている。
「前から怪しいと思ってたけど、鈴木君と浜野君って、やっぱりそういう関係だったのね……!」
「えっ? そういう関係?
……ええっ!?」
言われて浜野と鈴木は気付いた。
ズボンを下ろしパンツ一枚の鈴木の股間近くを浜野がしゃがみ込んで覗き込む、この姿。
ボーイズラブのマンガを読む村部には、正に濃厚な愛を育む場面に見えたのだ。
「ちっ、違う!! 誤解だ!!」
慌ててズボンを上げながら鈴木は叫んだ。
浜野も慌てて立ち上がり、村部の誤解を解くために声を張り上げる。
「そ、そうだ誤解だよ! 俺はただ鈴木が皮が剥けたって言うから……っ!!」
「えっ……皮が……剥けた……?」
村部が更に驚いて、口元を覆っていた手が緩んだ。
その口元はニヤリと大きく歪んでいる。
目元も弓月のように細められ、その表情は浜野が深夜に秘蔵映像を見ている顔と同じだ。
「違う違うっ!! そこの皮じゃない!!」
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