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浜野と鈴木が焦れば焦るほど、村部はキャアっと楽しそうに悲鳴を上げて喜んでいる。
「大丈夫っ!
私、浜野君と鈴木君のコト、誰にも言わないから!
だから安心して!」
邪魔してごめんねっ、と明るく村部は自分の鞄を取り上げて、教室を出て行こうとする。
どうすれば村部は誤解と分かってくれるのか。
「あっ、でも……」
教室の扉に手を掛け、村部は振り向いた。
「……ごめん、一人だけ、言ってもいい?
あゆには隠し事しないって、約束してるの」
「あ、あゆって、白鳥さん!? ちょっ、それ絶対ヤメテェェェ!!!!!」
キャハハハハハと
楽しげな笑い声を残して村部は去っていった。
女の「絶対誰にも言わない」は、絶対言う。
明日にはきっと、ホモ好きの女子だけでなく男子さえもこの事件を誤った情報で知ることになるだろう。
「……嘘……でしょ……」
鈴木はただただ呆然とし、浜野は頭を抱えしゃがみ込んだ。
good-by.青春
Hello,New world !
終
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