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「一分以上も排水溝を覗いていたけれども……また病院で治療してもらったほうがよいかしら?」
「いや、大丈夫。最近、激務で……少し、ぼう、と、してた」
「なら良いけど……。また見えるようだったら今度こそ病院に一緒に行こうね」
愛梨は優しく微笑み、ゆったり、と、キッチンへ戻った。
どうにか誤摩化せた僕は愛梨を見送り、再び、排水溝を見つめるといつのまにか蛇口から、ぼとぼと、と、大量に垂れ流される白米達がいた。
それを見てしまった僕は悲鳴をあげそうになるも、無理矢理飲み込み正常を保つ。
これ以上、愛梨に心配されるわけにもいかなかった僕は蛇口を捻り直し、水を止めた。
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