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「美味しい?」
昂揚感の残る顔色で愛梨は僕の顔を横から覗き込む。
その仕草が、昔実家で飼っていた猫と似ていて、自然と笑みが毀れてしまう。
「美味しいよ」
返事をすると愛梨は満足そうな表情をし、机の下に無造作に置いてあったテレビのリモコンに手を伸ばして電源を入れた。
そして、僕の横に、ちょこん、と、座った。
暫くの静寂のあと、徐々に液晶から、音と光が強まり、情報が溢れ出す。
愛梨の操作により、次々に移り変りゆく情報を確認しながら、また次へ。
その一連の動作を暫く繰り返した後、ある情報が愛梨の手を止めた。
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