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会社の外向かいに車を停めドアに寄りかかり待っていた相川。
孝典・優香・舞という横並び、彼を見つけると優香は舞の肩をそっと押した。
『また明日』
『優香・孝典くん待っていてくれてありがとう』
あたしのせいだとはいえ残業はやっぱり寂しくて。
手を繋ぎ当たり前のように孝典の車に乗る優香、
孝典らしく控えめにヘッドライトを落とし舞達の前を通り過ぎる。
『良いなぁ…様になる恋人達…』
うらやましそうに孝典らの光景を目で追ってく彼女の肩に右手をあてる相川。
『なぁに?ラブラブがうらやましい?
舞も負けないくらいラブラブしなきゃね』
『う……』
やっぱり舞おかしい…!
相川は舞を車へと促しわざと明るく言う。
『舞~お腹減ったぁ~』
『た…食べていないの?
あたしもだけど…』
『1人で食べるのって寂しいじゃない、舞。
ラーメン食べて帰らない?』
『中谷さんは?』
『担当作家につきっきり』
『ふぅん…中谷さんも相川さんだけじゃないのね』
だけど中谷さんは裏切らないわ…
…
……
らぅめん処を出たのはそれから1時間半後になる。
『はぁ…お腹落ちついたぁ』
相川は笑いながらお腹を撫でる姿はオネエとは言いがたい。
『あははは…アイカツファンが泣くわね』
『むぅ~…舞を待っていたからじゃない』
『…ごめんなさい』
舞謝らないで…
そんなおとなしい、しおらしい舞はあなたじゃない!
『ドーナツ買って良い?』『ラーメン食べて落ちついたんじゃなかったの?』
『通販雑誌買ってきたのよ、一緒に見よう』
『相川さん?ご機嫌をとらなくて良いわ』
『側に居ちゃダメ?』
出来れば腕に抱きしめたいのに…
舞…
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