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朦朧とした意識の中で、夜が終わったことだけはわかった。
長い、長い1日がようやく終わって、
これからも辛い、辛い日々が続くんだ。
カーテンの隙間から射す朝日から顔を背けるように壁へと寝返りを打って、二日酔いの頭を枕に埋める。
背中越しに聞こえる寝息。
それは心から望んでいないもの。
昨日の、
特殊…とでも言うんだろうか、
そんな一夜のサミシサを紛らすだけの、相手。
名前は……何だっけ?
アレ?
ま、どの子でもいっか。
全員“オマエ”“アナタ”で統一してるし。
けど、おっかしいんだよな……。
自分で呼び寄せた記憶がない…。
それくらいの相手でも、
起こさないようにとイチイチ気をつける自分に嫌気がさしつつ、
身体に染み付いたニオイと、
身体が覚えてるダルさを取り払う為に、
浴室へ向かった。
頭から熱いシャワーを浴びる。
ニオイとダルさは流れていっても、
肝心なモノは、
どうしても消えてはくれないんだ……。
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