序章 《東雲の血》

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騒いでるうちにマキさんと、他の使用人の人が料理を持ってくる。 俺達は、その豪華な料理に驚くと共に、食べ始める。 暫く食べていると、祖父ちゃんが話を切り出したのだった。 「食べながらでいいから聞いて欲しい。 泰史。お前の力についてだが、ワシが話せることは話すつもりだが、自分で見つけなければいけない部分もあるだろう。それを、最初に理解して欲しい。」 「うん。」 「それと、怜香に智里さん。泰史の身近にいる。二人にも他人事ではないことを承知しておいてほしい。」 二人も頷いた。 「泰史だけに伝えるのは酷かもしれん。出来れば二人にも聞いてもらったほうがいいかもしれん。全員が承諾するなら話そう。」 俺達は、お互いの顔を合わせ。頷く。 「分かった。では話そう。」 「でもお父さん。明日話すんじゃなかったの?」 「うむ。そうしようとはおもっとったんだが。明日は急に夕方から用事が入っての。出ねばならんのだ。」 「そう。」 「まず、最初に話さなければいけないのは、東雲の家か。 今はもう殆ど衰退したといっても差し支えはないが、昔は、東雲流霊媒道という看板をたてていた。 霊媒で生計をたてていたのだ。 ワシは、六代目じゃ。これは怜香も知っとるな。」 母さんが頷く。 「そして、ワシの妻。怜香の母である東雲玲子は、同じ霊媒道の娘じゃった。 玲子は力が強かった。ワシよりもな。 それでなのか玲子には他にはない。特殊な力があったのじゃ。それが予知夢じゃった。 といっても毎日見れる訳じゃない。たまに、じゃがな。 そんな力の持ち主の玲子とワシの子じゃ。力を持たないはずがないと思っていた、だが、生まれた子には力が全くなかったのじゃ。」
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