第15章 助っ人ヤンキー

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「だって、俺がレジしてたら、誰も来なくねぇ?」 「……そんなこと、あ、いらっしゃいませ」 その時、ちょうど、仕事帰りのサラリーマンと思われる男性が入ってきた。 「いらっしゃい!」 むーちゃんの元気な声に驚いて、少し、一歩、二歩下がって、と思ったら出ていってしまった。 「んだよっ! 買わないのかよ。あ、客だ! いらっしゃいっ!」 今度は少し若い女の人、女子大生とかかな。 その子もむーちゃんの元気な掛け声に驚いて、そして、そのままくるっと回転して入ってきたばかりなのにその場で帰ってしまった。 「んだよぉ、やっぱ、ここの店、繁盛してねぇじゃんか」 「……ねぇ、むーちゃん」 「んあ?」 振り返ったむーちゃんの眉間には思いっきり縦皺が入っていて、威嚇丸出しの睨みを効かせた顔をしてた。
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