4回目のコンビニ

1/4
前へ
/22ページ
次へ

4回目のコンビニ

  次の日、初めてバイトを休んで、あの得体の知れないコンビニにいった日から四日め、まだ、熱は下がっていなかった。  さすがに医者に行かなければと思い、また外に出掛けた。  しかし、考えて見ればこの町に住むようになってからというもの、医者になどかかったこともない。  僕は、ほとんど何かに吸い寄せられるように、気がついてみたら例のコンビニにいた。  いくらなんでもバイト先に連絡をしなければ、いつまでもサボっているわけにもいかないし、手紙でも出しとこうか、と思って便箋に手を伸ばした。ところが、僕が手にしたのは何と『退職願』という用紙の綴りだった。  こんな用紙が市販されているのか、信じられない気持ちだったが、もうその用紙を買わないで済ますことは絶対にできないように思えた。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加