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その方にとってその質問があまりにも小さすぎる情報だったために、形成がうまくいかなかったのかもしれません。 質問そのものよりも容量の多い情報がいっしょくたになって私の中へなだれ込みます。 この方は時間の管理者。 あるいは【時間の流れ】そのもの。 私の脳では認識し再現することが不可能な存在。 私の元に訪れたのは余分な存在の処理が目的などではなく、ただの気紛れ。あるいは気の遠くなるほどの低い確率下での偶然。 「もちろんです! 戻れるものなら、あの日のあの場所に戻りたい!!」 目の前の存在の人知を超えた威容にも、事態の異常性にもいっさい構うことなく、気が付くと私はそう叫んでいました。 もしヤリナオすコトができるナラ、ワタシもミンナとイッショにあのまま――――――
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