ドーベルマンは恋のキューピット

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 日本の男の九割は俺みたいなブサイクで格好悪い男なんだぞ!  と怒りながらパソコンを操作している男、  片山正治、 県立青雲高校の三年生である。  受験勉強で忙しい時期なのに全然関係ないことで一人憤慨していた。 「女の子の奴ら、 たった一割の格好いい男ばっかり見てワーワーキャーキャー騒いで何で俺に気付いてくれないんだ、 洋子ちゃん」  片山正治の通う高校の同級生に洋子という片思いの女子がいるが全く見向きもしてくれない。  いいや、 俺は一生独身で死ぬんだと決心した。  今まで彼女もなく受験時期を迎え少々苛立っていた。
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