ドーベルマンは恋のキューピット

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 史郎の話では白菊学園の女剣士達がピカ一だそうだ。  純白の剣道着、 袴、 白い防具、 それに強い、  常に優勝候補の白菊学園剣道部は他の学校からの憧れの的だった。  試合会場は盛り上がっていた。  もともと体育系でも何でもない正治は会場の熱気に圧倒されて少々ビビリ気味だったが青雲高校が勝つことで自分も強くなったような気がして元気になってきた。  我が青雲高校は史郎の活躍もあって決勝まで進み見事準優勝した。  試合を終えて史郎がやって来た。 「強かったじゃないか、 うちの高校ってそんなに強かったっけ?」  正治は冗談ぽく言った。 「いや、 準決勝で中堅の選手がカゼ引いて熱出して調子が悪いって聞いたからメンバー入れ替えたんだ、 そしたらバッチリ」  史郎が笑った。
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