【向日葵】

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暁平は胸ぐらをつかんで グラグラと俺の体を 大きく揺すった。 暁『お前なぁ...!!亜紘はな..   お前が死ぬ事なんか   望んでねぇんだよ!!!』 裕『..んで!!何で,暁平が   そんな事わかるんだよ!!』 俺の気持ちなんか 暁平にわからない。 冷たい目で暁平に目をやると 暁平の目から涙が溢れだして 震える声で,泣くのを 堪えながら俺に言った。 暁『二人が助けあげられた時   まだ亜紘には意識が   あったんだよ..!!』 裕『ぇ...??』 その言葉に戸惑った。 暁平は戸惑う俺を見ながら 真剣に話を続けた。 暁『救急隊員に..   「アタシは大丈夫だから...    大丈夫だから意識の    ない裕夜を先にっ..」   って!!てめぇの方を先に   病院に運んだんだよ!!』 裕『嘘だろ..?』 暁『嘘なんかつかねぇよ!!   亜紘が..命捨ててまで   守ったんだぞ!?そんでも   お前は死ぬのかよ!?』 暁平の堪えてた涙は 溢れ頬を伝い俺の 掛け布団に落ちた。 暁『なぁ..裕夜は,亜紘が   守った命捨てんのかよ..』 裕『...。』 暁『亜紘の分まで生きろよ..』 暁平の話を聞いて 俺の中で何かの糸が プツンプツンと切れていった 裕『...亜紘の葬式は?   終わったのか??』 暁『...終わった。   キレィな顔で眠ってたょ..』 裕『そうか...』
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