7人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうかぁ。嘘でもお化けとか虫って言ってくれたら可愛かったのに。まぁ良いや、お姉さん普段どんな服来てるの?」
周りの友達が女子力高いのよね。だからなるべく可愛い服来てるけど、正直パーカーとかジャージとかで過ごす方が楽だな。カジュアルな格好してるけど、結構オシャレとか好きなの?
「うんまぁ。数少ない趣味だしね。あ、お姉さんの趣味は?」
カラオケは一人とか親友とかなら楽しいかな。あとは料理とか、テレビ見たり。たまに山登りとかするんだけれど、アレは大変だけど楽しいな。
「さすが陸上部。山登りとか僕1キロで倒れてるよ。でも、お姉さんとならカラオケも料理も山登りも楽しそう!」
歌上手いの? と聞くと、彼が適当にメロディを歌う。正直言うとすごく音が外れまくっていたので、カラオケはやめとこ。と、首を振った。
「駄目? やっぱ歌は聴きなれて無いからなぁ。お姉さん、この会社への志望動機は?」
もう飽きたんでしょ。私に聞くこと無いんでしょ。無いなら無いと言いなさい。私は多少無言で歩いても良いんだから。
「嘘ウソ! ごめんってば。お姉さんの特技は何?」
それも質問の無い人の聞きそうなことだけど……。特技なんて言われてもなぁ。
「じゃあちょっと自慢できることは?」
三ヶ国語喋れることかしら。運動専門の割に頑張ったのよ?
「外国語? えーびーしーでぃーふんふふふん」
私はアルファベットが言えないことをつっこむべきか、歌がものすごく外れていることをつっこむべきか迷っているの。とても情けない気分よ。
「あははーそれはすみません。お姉さん! 良い質問思いついたよ!! 今日の天気は?」
もはや私への質問じゃ無いじゃない。第一此処はずっと薄暗いでしょうが。
「髪切った?」
貴方とずっと一緒にいたはずだけど、髪を切ってた動作を私はしてましたか? って言うか何処かで聞いたことある質問ね。
「お姉さん全部答えてくれるから嬉しいよ。それじゃあさ、今まで、人生を変える様なすごい影響された人とかいた?」
最初のコメントを投稿しよう!