183人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
嫉妬されるって、それだけあたしのことを気にしてくれてるからでしょ?
ちょっと……ううん、かなり嬉しいよ。
涙が引っ込んだと思ったら、今度は顔がニヤけて、口の端が上がっていくのを感じる。
あたしって、凄く単純だ。
「憲はただの幼馴染みだよ。でもあたしのせいで、憲が陵に辛くあたるから……。あたしは陵だけだよ?」
不安になっている陵へ、今のあたしの精一杯の気持ちを伝える。
「わかってる。ごめんな」
陵はちょっぴり俯き加減で、ちらりとこっちに視線を移す。
最初のコメントを投稿しよう!