三つ編みの子

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柵まで軽い足取りで歩を進める。 そこで私は靴を脱ごうと靴に手をかけた時あることに気付いた柵の向こう側一歩でも足を踏み外せばコンクリートに叩きつけられてしまうそんな危うい場所に先客がいた。 制服で三つ編みの女の子だった。 私はその子を見て本心でもない言葉を発した。 「ねぇ、やめなよ」 私のその一言で三つ編みの女の子は振り返り私を見た。 「何で止めるの?」 そう言われた。 何故と言われても特に理由はない。 ただ何となく先を越されることが癪なだけだった。 「ほ、ほら!落ちたら痛いし…め、迷惑かかるし自殺なんてよくないよ?」 私は思ってもないこと三つ編みの女の子に言う。 三つ編みの女の子は不機嫌そうに振り向くと 「……辛いの」 とボソッと呟いた。 「な、何が辛いの?」 「……………」 三つ編みの女の子はジト目で私を見てからゆっくりと口を開いて 「運命の人だった」 と呟いた。
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