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「趣味や好きなことは?」
「散歩…ですかね。」
「あ、そこは書道じゃないんだ。」
なんて笑い合いながら駅へと続く道を歩く。
たまに先輩の横顔をチラッと見て、目が合う前に俯いて。
ありふれた会話だけで心が温かくなる。
そんな心地良い時間を作り出せる西野先輩って、ほんとに何者なんだろう。
ふと視線を周りの景色に向けると、公園に赤い車両が停まっているのが目に入った。
架かっているメニューを見る限り、移動販売のクレープ屋さんのようだ。
それは西野先輩の目にも留まったみたいで。
「あ、クレープ屋さん。何か食べていかない?」
「いいですよ。先輩、クレープ好きなんですか?」
「特別好き、ってわけじゃないけど、放課後クレープと言えば青春の象徴だよね。」
「そうなんです…か?」
私にはよく分からない西野先輩の青春の定義。
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