178人が本棚に入れています
本棚に追加
/146ページ
シロの咬み痕だった。
その数メートル先に平氏の男が倒れていた。
咄嗟にセイは理解した。
シロは平氏の男を救うために源氏の武将を殺したのだ、
理由は分からなかった。
いくら平氏でもシロが救った男を殺す訳にはいかなかった。
セイは雪を堀り、
武将を埋め、
血の染まった雪を処分し平氏の男を連れて帰った。
「どうしょう、
これが反対だったら問題ないんだが・・・」
平氏が死んで源氏を助けたのなら問題ない、
それどころか報奨金まで貰える。
しかし、
シロは源氏を殺した。
「何か理由があるのよ、
でないとシロはそんな事しないよ」
リリは懸命にシロを庇った。
最初のコメントを投稿しよう!